2月16日(土) 日テレ 21:00~ 「泣くな、はらちゃん」第5話放送
う~ん……、今回のは余りに衝撃的展開すぎて……うーん、どうですかねえ…。一応、以下ネタバレ注意。
死者をマンガの世界で蘇らせるって、まさに神の領域、禁断の手法だと思うのだけど……。
工場長が亡くなったのもビックリだけど、えっそこまでやるのかというか、その展開まで入れちゃうとなると本当に何でもアリ状態になるわけで、まあファンタジーだから最初から何でもアリといえばアリだし、おそらく後にそういうことについての描写がありそうな感じもするけど、しかしいくらファンタジーといえども本当にそこまでやっちゃうと、ちょっとやりすぎ感は否めないような……。うーん、そういう手法を思いついても、そこで思いとどまる現実世界の人間としての描写があって欲しかったというか…。
まあ、工場長の死の悲しみを紛らわせることが目的というよりは、初めて人との別れを体験したはらちゃんに再び会わせるために、はらちゃんのためにマンガの中で蘇らせた、と考えればまだ納得…かなあ。
だって、今あのマンガは現実世界に飛び出すという現象の真っ只中にいるわけで、たぶんマンガの中に蘇った工場長は生きていた時の記憶はないと思われるけど、万が一にもまた工場長が現実に出てくるようなことになったら、工場関係者皆、パニックじゃん…。いや、なんかそういう展開もきそうな気がするけど…。
うーん、工場長が元々マンガの中から出てきてた人(はらちゃんと同じで、親も兄弟もいたのかわかんねえと言っていたから)で、現実世界に居ついていただけ、それが現実世界で死んで再びマンガの中に戻った、という真相でもあればまた違うかな…。でも現実世界で普通に死後の手続きされていたっぽいから、たぶん普通に戸籍はある、とすれば、やっぱり確かに現実の人間だったのだろうし…。もし元マンガの世界の住人だったら、はらちゃんに対するリアクションももうちょい思い当たるフシある感じになりそうなもんだし。
どうなんですかねえ…この展開……。つか、この手法がアリだとすると、かつての矢東薫子さんも同じことをした可能性もある…?そしてラスト、越前さんが自殺して(もしくは何かで亡くなって)、マンガの世界で蘇ってはらちゃんと結ばれるエンドもアリになってしまうのですが……(その場合はおそらく矢東薫子さんが描き足す?)。いや、やはりマンガと現実は違うと諦めて、はらちゃんにはマンガの中で自分の分身と結ばれて欲しいと、自分の分身をマンガの中に描いて終わり、というのが一番無難な線か。
禁断の手法という意味以外でも、コメディはあくまでコメディとして処理されるべきと思っている身としては、今回の後半のこうジメっとした流れは、ちょっと微妙だったかな。むしろ禁断の手法であるならば、いっそ思いっきりコメディなノリのまま蘇るほうがシックリきたかも…?(なんか思いつかないけど、ド根性ガエル的なノリで。うっかり誰かが描き足しちゃうとか…)勿論、はらちゃんに人間の死というものを理解させる→そして越前さんの気持ちの自覚という展開としては、すごくよく出来ていたのは間違いないのですが。あくまで作品のテイストに関する好みの問題で。ま、また来週になったら、普通に能天気コメディな空気に戻っているでしょうが…。
今回のこのエピソードが、今後どう実を結ぶか。そこが肝心…かな。
ところで、工場長が亡くなった場合、工場はこれからどうなるのでしょうか。新工場長就任?
遂に自分の感情を認めた越前さん、「あなたのこと好きに決まってるじゃないですか。あたしが作ったんだから。一番好きなキャラなんだから」って、よく考えたら自キャラ萌えの結構イタイ人ってことに…(笑)。なんて、元は矢東薫子の作品でのはらちゃんが好きだったのだろうから、自キャラ萌えとはちょっと違うか(笑)。
でも、どうですかね、今回の百合子さんの言い方からすると、百合子さんもかつて似たよう経験アリかなあ…。たぶん百合子さんもはらちゃんが一番好きだった?何か思い入れのあるキャラか。かつての理想の投影か、もしくはそれこそ誰か亡くなった人をマンガの中で蘇らせたキャラだったとか…?そこまでは考えすぎな気もするけど、いろいろ考えられるなあ…。
「あなたが作ったんでしょ、彼を」「世界を作った神様にも、責任はあるんじゃないかなあ」
その後の表情といい、百合子さん自身にもすごく意味のある言葉のようですよね…やはり。
ときに、麻生久美子さんはさすがに上手いですね。映画で活躍されているのは知っていますけど、微細な感情も全部表情と口調からビシバシ伝わってくるし、なんかこう佇んでいるだけで物語を感じるタイプというのかなあ。意外に女優さんで、しかも若い人で、そういう人って珍しいような…。井川比佐志さんとか大滝秀治さんとか、そのクラスだと思い浮かびますが…。
今回、最初、百合子さんに話がある的にアイコンタクトを取ろうとするのに、まったく通じないのも笑った(笑)。でも越前さん、着実に変わりつつあるような。工場内でも自分の感情を出しつつある気がする。全部はらちゃん絡みではあるけど。
ひろ子は、越前さんに「なんでそんなにアッサリしてるんですか」と言われてふくれっ面するところ、メッチャ良かった!ふくれっ面いいわあ、やっぱ。越前さんも悪魔さんもふくれっ面可愛いけど、ふくれっ面が可愛い、これ可愛い子(人)の条件っすよ!なんべんも言うけど(笑)。
悪魔さんにわけのわからないことを言われて、わからないままそれでも「すいませんでしたー…」と謝る田中さん。善良すぎる(笑)。高橋由佳利の「プラスティック・ドール」で何にも悪いことしてないのに、マリエにひっぱたかれた挙句、ごごごごめん!と謝る篤郎くんを思い出した(笑)。いい人すぎる。
そういえば今回見てて思ったけど、現実世界に出る時に落ちてくる枠、あれ毎回どうしているのかしら。誰かがいちいち片付けているのか?それともキャラが戻ってきたら自動的に消失?
マキヒロも遂に念願の現実に出れて良かったなー。まさか悪魔さんに恋をするとは思わなかったけど(笑)。
笑いおじさんが戻ってきたはらちゃんのチョコを見て、「あ、チョコ」と言うトーンがすごく良かった。好き。