2月15日(金) 日テレ 21:00~ 「ALWAYS 三丁目の夕日'64」放送
いまだDVDを買っていないので検証のしようがないけど、ちょこちょこカットされていた部分があったみたい?
「~'64」では、トモエさんが主体で物事が動く場面はあまりありませんでしたが、一番のハイライトはやはり、月を見ながら自分がお嫁に来た頃のことを思い出して鈴木オートと語り合うシーンですかねえ。あのシーンの口調と、そして鈴木オートの腕にそっと手を添える仕草が良かったなーと。
「続~」を見た時に、鈴木オート夫妻の馴れ初めはどんなだったのかしら、やっぱ見合いかなと思ったんだけど、どうも上記のシーンからすると、恋愛結婚っぽいのかなあ…?しかし、一平が1964年時点で16歳ぐらいだとすると、結婚は遅くても1947年あたり?終戦は1945年だから、終戦から1~2年の間で鈴木オートと出会って恋愛して…ってことになるわけで、それだと「続~」に出てきた元恋人とのことを諦めてからあまり年月経たないうちに…ってことになるのか?あの恋人さんとどういう状況で別れることになったのか、終戦しても帰ってこなくて諦めたのか、それとも終戦よりもっと前に戦死の知らせがあって(終戦後、もしくは結婚後、実は生きていたらしいと風の便りで知った可能性も…?)それで諦めることになったのか…その辺が謎だけど…。それともお見合いの席でお互いに好意を持って…という感じなのかなあ?とか、ついあの夫婦の馴れ初めに思いを馳せる。
あとはやっぱトモエさん的には、「シェーッ!」の場面かな(笑)。
あれ、シェー!するひろ子が可愛くて、つい堤さんがアドリブでもう1回と言って、結果2回シェー!することになったらしいけど(笑)、シェー!した後の「え?」みたいに微妙に小首をかしげる仕草が、最高に好きです。たぶん「~'64」の中で一番好き。あの間というのかな。ほんのわずかなかしげ方だけど、すっごくそれが可愛くて表情も絶妙で好き。
ストーリー的には、今回は六ちゃんの物語ですね、完全に。
そんな泊りがけの旅行に軽々しく誘ってくる男はやめなさい、って映画館で見てた時は思ったんだけど(笑)、まさかそんなイイ人オチがあったとは~~~とこれは完全に騙されました。いや、たぶんイイ人オチではあるんだろうと漠然と感じてはいたけど(じゃないと六ちゃん救われない)、病院で女の子に声かけてた理由がそういうことだったとは!と素直に驚き。アクマ先生とつながりがあったのも良かったし。
一作目で鈴木オートにやってきた六ちゃんを鈴木オートからお嫁に出す、これは割と早くから予想された展開というか、待ち望まれていた展開だったと思うけど、いやでもやっぱまだちょっと早いかな~なんて、寂しくも感じたり。
それにしても六ちゃんのウェディングドレス姿が綺麗で。てっきり和装かと思ったのに、あの時代でウェディングドレスで教会で…ってのはかなりレアっぽいけど、どうなんでしょ。ライスシャワーを知らなかった鈴木オート夫妻も可愛らしく。
ただ一平のツッコミ通り、六ちゃんの青森のご両親を差し置いて、許すも許さないも鈴木夫妻に決める権限ないっつーか(笑)。
教会のシーンで両親らしき方と挨拶し合っている場面はあったけど、その後新婚旅行に送り出す時にはご両親いなくて鈴木オート関係者だけだったのが違和感。そういうディテールはもうちょいしっかり作りこんで欲しかったかな。タケオの出番があったのは良かったけど(笑)。茶川さん達は喪中なので欠席、という感じかな。
そうだ、それで鈴木オートが菊池先生をぶっ飛ばす場面。
スローモーションで大笑いだったけど、その後鈴木オートの顔が化け物化するシーンはさすがにやりすぎのように思えました。まあ単なる遊びとしてそういうのを入れたんだろうけど、今回はよりによって3Dでしたから、尚の事あれはやるべきではなかったと思ったな~。だって、マジびびったもん(笑)。あれかなり心臓にきた人も多かろうと予想。三丁目~は年配の方も多く観に来る映画であることはわかってるわけで、もう少し配慮があっても良かったんじゃないかと、自分が観に行った時も周りは年配の方がかなり多かったし、そこだけ気になりました。いくらなんでも遊びすぎっつーかね(笑)。
茶川さん宅は、勿論茶川さんのお父さんの親心に涙して、しかし激情にかられるたびに、その場にあるものに当り散らして散らかす性質はいかがなものかと(笑)、一作目のラストで淳之介が出て行った後部屋を荒らしてたシーンを思い出したり。まあ確かに茶川さんの性格が一貫しているといえる演出ではあるけれど。
つーか、今回のラストでの淳之介とのやり取りも、茶川さんとお父さんとの関係、そして一作目での淳之介とのラストを彷彿とさせ、上記の鈴木オートが怒るシーンも一作目の怒りのシーンとかぶっていたと思うし、六ちゃんがお嫁に行くという展開とあわせて、意図したのかそうでないかはわかりませんが、そして今回でシリーズラストになるか、それとも四作目(~'70?)があるのかどうかもまだわかりませんが、ある意味シリーズ集大成的な側面もみられて、どこか感慨深いものがありました。
今回のラストの茶川夫妻に抱かれていた赤ちゃん。
1964年生まれのあの赤ちゃんは、言ってみれば、ひろ子の姿でもあるんだな~と最後にしみじみ。ひろ子であり、堤さんであり、ぬっくんであり、監督の姿?(どうでもいいけど、ぬっくんとひろ子って、誕生日10日違いなのね。いやほんとにどうでもいいことだけど。笑)
一作目の時代は自分にはまったく縁のない時代で、ゆえに新鮮に、まあ完全なる架空の物語として楽しめたんだけど、1960年代も半ばになってくると、そろそろ親のアルバムで見たことあるような光景だったりして、町並みもファッションも特に新鮮味はないというか、実際親戚宅もまだあんな感じだし、かといって昔を懐かしむというほどには知っているわけでもないから、そろそろ(自分にとっては)微妙な年代かな~とかも思ったんだけど、東京五輪のブルーインパルス、あの上空の輪っかを、親が実際に自宅の2階の窓から見たよと語っていたのを思い出し、それをまるで自分が追体験できたようで、今まで架空の物語として楽しんでいたのとはまたちょっと違った感覚になれたのが面白かった。それもまた一つの映画の楽しみなんかなと。
一平は、子供の頃から予想された通りのアホに育ってて良かったです(笑)。