8月21日(水)・第123話
ほほう……太巻を鉛筆一本で黙らせることができるのか……やっぱ鈴鹿さんのほうがうわて?(笑)
完全に力関係が上っぽいですよね、鈴鹿さんのほうが。やっぱ太巻が敬語使いなのは、対外的カモフラージュの他に、2人の力関係の証明でもあるのかしら?
さて今回は完全女優モードの鈴鹿さん。
鉛筆一本を解除して、太巻に「長々すいませんでした」と言うのもビジネスっぽいクールさでとても素敵。
アキに助け舟的な質問をするのも、演技指導をするのも、すごく冷静で、でも端々にアキへの優しい眼差し(アキの「いじめられるほどの個性もなかったんです」という言葉に心を動かされる感じ、すごく良かった)があったりして、さすがの大女優としての貫禄と優しさ、両方感じられてカッコ良かったっす。正直、ひろ子がああいう雰囲気を出すのか…とビックリするくらい。
「ごめんごめん あなたバカだったわね」というのも、辛辣ではあるけれど、アキも不満そうな顔してたけど(笑)、いつものポンコツ鈴鹿さんとは違うという説得力のある言い方だった。
しかし、あのシーンだけを見ると、鈴鹿さんがアキにだけ熱心に指導しているように見えるけど、審査が長くかかっているらしき水口達の会話からすると、他の候補者達もきちんと時間をとって審査されていると思われる。
たぶん他の候補者達には太巻がまともな質問で時間をかけているだろうし、勿論鈴鹿さんも聞くべきところは聞いてて、でもアキに関しては太巻が意地の悪さを発揮するので、そこを軌道修正する手前、鈴鹿さんがアキにより多くの手間をかける結果になる、とそう思っとこっと。
と同時に、アキの良さをきちんと引き出してやれば、きっと他の審査員達にも通じると考えていて、だからそこを引き出せそうだと判断できた部分から、助け舟を出したと、そんな感じかな。
太巻は、若き春子の幻影まで見るほど、そんなにトラウマになってんですかねえ…春子をデビューさせてあげられなかったことを。春子の未来の芽を摘んでしまったことを。
で、思ったんだけど、仮に鈴鹿さんが影武者に気づいていたとして、そしてそれがアキの母親であったと悟っているとすると、鈴鹿さんがヒロインオーディションを提案したのは、アキにチャンスを与えたいだけではなく、もしかしたら太巻に贖罪のチャンスを与えたいと、そういう思いもあるのかしら。
贖罪というか、太巻が「潮騒のメモリー」をリメイクしようとするのは、おそらく過去の「潮騒のメモリー」の記憶を新しい「潮騒のメモリー」で塗り潰したいからで、それはすなわち過去からの逃避であって、鈴鹿さんは逃避じゃなくて、過去ときちんと向き合わせたくて、オーディションをさせてんのかなあ…と。
少なくとも太巻には、きちんとタレントの素質を見分ける才があるのだから、もしアキの中にそれを見つければ、きっとアキを否定できなくなる、そういう目論見なんかな。
それもこれも、アキが才能の片鱗を見せなければ意味のないことですが。少なくとも鈴鹿さんには見えているわけですよね。
ところで、アキのモノローグ「鈴鹿さんは手を差し伸べてくれませんでした」てのは、ないほうが良かったような。
貴様…あれだけ不義理をしておいて、まだ鈴鹿さんに依存するか!という気持ちになるから(笑)。
大人達の思惑はともかく、アキ自身はあくまで自力で勝ち取ってやるぜ!的なモノローグのほうが良いような。
駅長と副駅長は何のコントだよ(笑)。
8月22日(木)・第124回
……バカだねえ……ほんとバカだねええ………(笑)。
仕事も恋愛もどっちもとる、という鈴鹿さんの教えを実践してんのか知らないけど、鈴鹿さんの教えはもう一つあったろ!「バレなきゃいいのよ」ってのが!
なんでそっちは実践しないんだ~~~。バレないようにきちんと計画的にやれよ~~~。
「ママもパパも家さいねえの」って復唱してるアホっぷり(この言い方が実にアホっぽくって良かった。上手いです能年さん)。ノーテンキだなあああああああ。
大事な時期なのに?夏ばっぱが大変な時なのに?という視聴者のツッコミをアキのナレーションで言わせてしまう上手さには脱帽。
いやしかし、オーディションの間ぐらいおとなしくしてろよ……(笑)。
再び春子の幻影を見る太巻。そしてまさかの春子の名連呼。
「ずーっと”春子”って言ってるから……ねえ…」
「誰?春子って。…ふ、ふ…」
……恐い!恐いよ鈴鹿さん!!(笑)
いや~~あの目つきあの口調、遂に証拠をつかんだわよ的な(笑)、女優というより、鈴鹿さんの女の顔?太巻、ぐうの音も出ず(笑)。
あーでもこれで、鈴鹿さんが、かつて自分に影武者がいたこと、そしてそれが春子だったこと、すべて理解していると、確定ですかね。
たぶん鈴鹿さんは昔から影武者がいることには勘付いていた。でも気づかぬフリをした。太巻が好きだったから。そして太巻が気にかけていた女の子がいたこと、その子のことで太巻がいまだに苦しんでいることも知っている(やはり同居しているからか!?)。その子=影武者ということまで理解していたかはわからないけど、とにかく春子との初対面で、春子の声を聞き、太巻の反応を見て、すべてが頭の中でイコールでつながった、そういうことかな。
だとすると、あの時春子が来てから太巻を呼び出したのは単なる偶然(アキのステージママがきたという意味だけだった?)か。はたまた最初からすべてを知っていてわざとやったか……うーんやっぱまだちょっとわからないけど、とりえあえず影武者=春子を今の鈴鹿さんは知っている。そこだけは確定かな。
太巻と一緒に暮らしているとして、いや暮らしていなくとも付き合っている間に、きっと一度や二度や三度や四度や五度(笑)、うっかり春子の名を口にしてたりしてんでしょうね。あの調子だと。寝言ででも。
このシーンのひろ子がとっても綺麗でウットリ。やっぱメイクが合ってるのかなー。
なんか酸いも甘いも噛み分けた大人の女、っつー感じで、めっちゃ素敵よ。演技も表情も。
太巻の言葉「アイドル映画は、ヒロインの鮮烈なデビューによって記憶に残る」。
確かにそうかもしれないけど、でも例に挙げられた百恵ちゃんも聖子もアイドルデビュー=映画デビューじゃないような。既にアイドルとしてある程度成功した後の主演では。百恵ちゃんに至っては、映画デビュー=「伊豆の踊り子」じゃないし…。主演デビューという意味なら正解だけど、その前に助演で出てるらしいし…。(ちなみにひろ子も主演デビューではないっすよね)
などと思いながら、しかし能年さんは目が大きいなあとキラキラ揺れる瞳に釘付けになるのであった。