どうせたいした記事じゃないんだろうなと思っていたら、ツイッターでカラー6ページとの呟きを発見し、慌てて書店へ。そしたら、あら本当に巻頭カラー6ページだわ、つーことで即買い致しました。
記事は、”『セーラー服と機関銃』薬師丸ひろ子「カ・イ・カ・ン」誕生スクープ秘話”。
写真はすべて映画からのものであったり既知のものだけど、多賀プロデューサーの談話をもとに、結構読み応えありました。過去話については、その時期その時期で記事によって微妙に詳細違っていたりして時々あれ?と思ったりすることもあるけど、改めてまとめて読むと時系列がわかりやすくて面白い。
何より、超絶音痴設定されているこの時期に(笑)、ひろ子の歌手デビューについてきちんと触れていてくれてるのが嬉しいわ。
あと、wikipediaにある、”「カ・イ・カ・ン」のセリフは薬師丸のアドリブである”という謎の記述についても触れられているのが嬉しい。きちんと台本に「快感」ってあるって。
wikipediaを見るまで、アドリブ説ってまったく考えたことなくて、えっ?そうなの??と、初めてその記述を読んだ時は、?が果てしなく頭の中に広がったから。完璧版を見ればわかるけど、あれは太っちょとの会話に出てきた言葉なんだから、当然最初から用意されていたセリフだよな~とずっと思っていたので、台本にあるという説が本当ならやっとスッキリする感じ。wikipediaは時々謎な記述があると思うけど、果たして。
更に興味深かったのは、「翔んだカップル」企画時には、ひろ子がまだ角川事務所には所属していなかったという部分。そして、「翔んだカップル」主演話にもなかなか首を縦にふらなかったという話(そして、承諾の影に健さんの助言があったというのもビックリ。これ初めて知った気がするんだけど、前にもどこかで話されているのかな?)。
本当に「野性の証明」一本で終わる気でいたんだなあひろ子は…という部分に思わず思いを馳せて、しみじみ。
その後、「セーラー服と機関銃」企画時には既に事務所に所属していたので、今度はそっちに驚いたって話だけど、ひろ子自身も昔から歌もドラマも断り続けていたと語っていたし、そこから少しずつ少しずつ仕事を受け入れていった(増やしていった)という流れが、ひろ子本人以外の証言からも浮き彫りになるようで面白い。
おまけに「セーラー~」の関係者用試写が終わるまで、角川の社長がひろ子が主題歌に起用されているのを知らなかったって話もかなりすごいような。主題歌起用は映画成功のためであって、ひろ子を歌手として今後活動させるとかそういうトータル的な戦略は二の次だったってことっすよね。実際、その後所属レコード会社が別のとこになって、「セーラー~」のオリジナルバージョンがなかなかベストに収録されないという悲劇が(笑)繰り返されるのだから。しかもひろ子はアッサリ休業に入ったりするし(笑)。
ほんと改めて考えると、当時のアイドル達と一緒にくくられはするけれど、活動形態としても所属形態としても、かなり変わった方法をとっていたんだろうなあということが、テレビの出方一つとってもわかるけど、それはひろ子だからこそ有り得た手法であり、その手法だからこそひろ子が存在したのだと、大げさかもしれないけど、改めてそう感じます。
そうやって一つ一つクリアしてきたんだなって思うと、ほんと10月のコンサートが尚更感慨深いよ。
なぜ今この特集なのかは謎だけど、買って良かったです。マル。