11月27日 日本テレビ 21:00~ 「Q10」第7話放送
うーん…今回は、各パートはおそらく今までで一番良かったかもー?という位の出来だったと思う。柳先生と小川先生然り、影山君と委員長さん然り、藤丘君然り、久保君と赤毛の子然り。特に藤丘君がパン屋の修行を始めて、初めて焼いたパンを柳先生に持ってくるあたり、初回のエピソードと繋がっていて、しかもそれがキャラにとってちゃんと意味を成していた、という描写になっていたのがすごく良かったなー(まあ柳先生ファンでもありますから。笑)と思う。久保君が涙したシーンも上手くて、こちらも泣きそうになったし。しかもそれらすべてが「お帰り」「ただいま」という今回のテーマ---つまり生と死、あるいは輪廻転生(平太が生まれた時の記憶にまで思いを馳せる場面があったのは、やややりすぎと思ったけど)といったところにまで繋げているのが非常に上手い作り。だけど、ただそれが何故かすごくバラバラに見えたのが少し残念だったかなー。
全部ひとつのテーマに沿っているのにバラバラに見える…のはなんでかといえば、そのエピソード達に、平太という肝心要の主人公が、まったく関わりを持たなかったから…という気がします。群像劇ゆえ、いろいろな話が同時進行していて、それらすべてに主人公が関わるというのは確かにハナから無理なんだけど、今回のはあまりに関わりがなさすぎて、しかも各エピソード自体がまた他のエピソードとの関わりをほぼ持たない(あるのは柳先生を介した藤丘君と小川先生、そして小川先生と校長先生のちょっとした会話ぐらいか)もんだから、それぞれのエピソードが本当に独立して見えて、バラバラな印象になったかなーと。
まあ今回は平太達は逃亡…というか、隠密行動をしているんだから周りに関わりなくてもおかしくはないんだけど、そもそも影山君と委員長さんのエピソードには、最初にもしかしてお前…?って気づいた以外はほとんど平太ノータッチだし、久保君についても途中から赤毛の子にシフトしちゃったし、柳先生や小川先生とのエピソードもそんなにはないし、周りのエピソードが主人公から乖離した内容や場所で起これば起こるほど、主人公のドラマ全体を通した求心力みたいなもの…表現が難しいけど、各エピソードの集合体としての役割みたいなもの?…が希薄になってしまうような気がするのですが……うーん、どうなんだろ、いくら群像劇といえども、主人公と他のエピソード、あるいは各々のエピソードがお互いに、もう少しリンクしている(テーマが、じゃなくて、もっと具体的に)部分があってもいいんじゃないかと思うんだけど、そうでもないのかな。
で、主人公が周りから乖離しちゃったから、じゃあいよいよ主人公がもっとも関わりのあるQ10(と月子)の謎を集中的に描くのかと思えばそうでもない。なんでもっと月子の謎の解明を進めなかったのかな。ここが一番興味を惹くとこだろうに…。どうも全9話らしいけど、すると残すは今回を入れてあと3回。Q10と月子の謎、そしてそれに関わる平太、というものを集中的に描くには一番良い加減の分量だと思うのだけど。それともその辺の謎は割とアッサリ通りすぎるつもりなのかなあ…。どうしてここで一気に話を進めてたたみかけなかったのか、それがとても不思議……というのが一番強い感想かな。
まあいくら充電切れとはいえ、あんな場所にQ10を隠すってのも何かちょっとアレですが…。見つかるでしょーそんな中途半端な…。てか、そもそも隠しに行く!という決意が…なんかこう、幼少時の絵本(平太が歯にこだわった謎が解明されたのはすんごく良かった)に触発されたとはいえ、あんた本当に高校生?…的な(笑)。いずれ誰かに発見されるかもしれない可能性についての考慮も、その時どうするのかという発想もまるでない隠し方なような…。雨に降られたらどうすんのさ?とか、潮風は大丈夫なのか?とかも。おまけにその後、道に迷う?あそこで道に迷うぐらいじゃ、せっかく隠したってまたQ10に会いに行くなんてできないでしょ!大丈夫か平太……とか思ったけど、あれ別に道に迷ったわけではなかったのか?うーん、どうでしょう。
それはそうと、Q10は自動的にご主人様の元へ辿り着くプログラムでも入ってるのかな?それとも月子がなんか操作した?てか、小川先生、Q10が泊まりに行く先の柳先生から呼び出しをくらって、しかもそこに他に誰もいなかったら、おかしいなと気づけ(笑)。
小川先生と柳先生のシーンは良かった。つくづく思ったけど、意外に演技がすごく良いですよねえ…小川先生。意外って失礼かもしれないけど、ほんと意外に一番イイ味出してるのかもしれない。もっとコントコントした感じになるのかなーとドラマ始まる前は思ってたんだけど、全然そんなことなかった。
で、そのシーンでのひろ子も相変わらず可愛くてお気に入りなんだけど、何がイイって、「ほんとだったらこれ、ケーキにロウソクだったんですね」と小川先生から言われて、「ハイ!」と返事したあのトーン!
あのハイトーン大好き!うおおおおおおひろ子好きだーーーーーー!…と脳内沸騰。
ナレーションや、役によっては演技でも、このところは低めの声を出すことが多いし、それはとても効果的ですごく良いと思うしそれも大好きなのだけれど、より好きなのは、やはり昔ながらのあのハイトーンなわけで。だって、ものすごく気持ち良いんだもん。聞いてて。どんだけ気持ちの良い声か、これ以上に気持ちの良い声してる人、私知らん…とほんとウットリ。
去年の暮れのラジオでも、出だしがすごく低めの声だったので、あら…やっぱりひろ子声変わったのかなあ…?なんて思ってたら、ゲストの行定監督との会話で興にのってくると、段々ハイボイスになってきて、あ、やっぱ声変わってないんじゃん!って思ったり。やっぱラジオということで(年末だったし?深夜だったし)、語りかけるように、落ち着いた声を出そうとつとめていたんだなーって納得して。「食わず嫌い王」の時といい、普通の自然な調子でしゃべると今でもあのハイトーンなんだなということを再確認できると、心底嬉しい。嬉しくてたまらない。
演技する時にずっとハイトーンボイスってわけにはそうそういかないだろうし、勿論、低めの声の時もメッチャ心地よい声には違いないけれど、萌えという意味では、やっぱハイトーンボイスのがより萌えなんすよ、私的には!
……ということで、あの「ハイ!」が聞けただけで、もう充分。満足!
その後の「ハイ、私の誕生日で~す」の言い方もすんご~く良かったよ。可愛くて。押し付けがましくなくて。でもどこかお茶目で。言い方に、柳先生の人柄がちゃんと出てたと思うな~。
あ、でも柳先生、欲しかった言葉……それでいいのか(笑)?
「好きだ」(ったのね…もう)と書いたほうを渡せない小川先生もアレだけど、そもそも柳先生の欲しい言葉、知ってるはずじゃん小川先生。2話だっけ、柳先生から直接聞いてたっしょー、男の人に言って欲しい言葉。「お前の家賃は俺が払う」…って(笑)。何故それを生かさない!とつっこんどこ。
さて、影山君と委員長さん。
……いいんだけどさ、思い出作りもいいんだけどさ、影山君、あなたはやっぱりちょっと自分勝手なのでは…的な。そっちは受験する予定ないからいいかもしれないけどさー、委員長は受験控えたこの時期にノンキに映画作ってる場合じゃないでしょー、もうちょっと考えてあげなよー大丈夫なの?とこちらも心配。
そういや月子がさせてた匂いってなんなんだろう?匂い…もしや機械系の匂い…?すると、月子もロボット…!?なんて思ったけど、次回予告がないと、さっぱりこの先の展開が読めないのであった。あっても読めないけど。